誰もが持つ「写真への愛」 @メキシコ
フラッシュ千葉の海外旅行記 第一回 メキシコ編
5月、私はメキシコに行ってきました。
驚いたのは、メキシコのスペイン語の特異性。
メキシコは、過去スペインの植民地だったこともあり、スペイン語が公用語です。
しかし、メキシコのスペイン語はスペインのスペイン語とは全く違い、面白いです。
例えば「Ahorita」(アオリータ)という表現。これは「Ahora」=今 という単語が変形した表現です。
でも、「Ahorita」は「今」を意味するとは限らない、かなり曖昧な表現です。
例えば、友達と待ち合わせの約束をする時、「何時に待ち合わせる?」と聞いて、友人が「Ahorita」と言えば、それは1分後にも1時間後にも1日後にもなります。
もしくは待ち合わせ場所に現れない可能性だってあります。日本語で言えば「行けたら行くわ」に近い表現です。
バス停でバスを待っていた時、「Va a llegar AHORITA」(すぐ着くよ)と言われ、3時間待たされた時はうなだれました。
Ahoritaを信じてはいけません。
教科書で学んできたスペイン語が通用しないことに落ち込みながらも、地域によって個性が異なるスペイン語ってやっぱり面白いと思いました。
その他にも、休日の昼間から、80歳のおばあちゃんとテキーラを飲んだり、朝の8時からとんでもなく激しいダンスクラスに参加し、40人の前で踊らされたり、日本とは全く異なる文化や経験を楽しみ、メキシコ人のエネルギーに驚きながらも、人間の根底にある一つの共通点に気づきました。
それは「みんな写真が大好きだ!」ということです。
僕は、メキシコでホームステイをしながら過ごし、3つの異なる家庭で生活しました。どの家庭も、家の中に写真を飾っていました。
息子の写真や孫の写真、東京旅行に行ったときに撮った新宿の写真、いろんな写真が飾ってあり、そこから色んな会話が生まれました。
一緒にテキーラを飲んだおばあちゃんは、孫や息子の写真を見せながら、誇らしげに話をしていました。
言語や食事、気候も地形も価値観も違うメキシコですが、日本人の中にも存在する「写真への愛」は、確かにそこにありました。
写真への愛をひとつ掘り下げれば、「家族や友人への愛」「風景に感動する人間の心」が見えてきます。
写真は、そんな人類に共通して存在するものに気づかせてくれます。
そして、全く違う土地に生まれ、全く違う人生を歩んできた人たちが、写真を通じて一つのストーリを共有できることに感動しました。
世界平和のために「写真」を通じたコミュニケーションってめっちゃ重要かもしれない、と思いました。
もっと写真を撮って、プリントして、みんなと共有していきたい、そう感じたメキシコ滞在でした。
僕も早く一眼レフカメラを買わないと。いつ買おう。Ahorita。